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サンプル記事①:ベトナム進出企業「PROSH SAIGON」

企業: PROSH SAIGON Co., Ltd   

回答者: 坪田光一社長   

インタビュー日: 2010年12月20日   

 坪田様


①    御社について教えて下さい。  

弊社は日本の複数の個人が出資して運営している在ベトナム企業です。200111月にベトナムで操業を開始し、小売店で商品を陳列するためのフックを製造しております。資本金はUS$600,000、現在の売上は約1億円です。従業員は約60名で工場面積は1,500平米です。現在100%の顧客が日系企業で、ほとんどの製品が日本で使用されています。少数ではありますが、ベトナムに進出している日系小売店にも納入しております。日系以外の小売企業は弊社の製造する品質を求めていないため、お客様は今後も日系企業が中心になると思います。弊社の強みは、線材の曲げ・プレス・面取り・メッキなど、様々な工程を一手にやっていることです。また、商社を介さずに直接顧客へ販売しているため、コスト競争力を維持できています。

Prosh Saigon の製品 


②    坪田様について教えて下さい。

私は1993年に大学を卒業し、大学の先輩が駐在していたベトナムに遊びに行きました。日本で就職するつもりがなかったため、ベトナム語学校を含め1年間ベトナムに滞在しました。その頃は今と比べて日本人はかなり少なかったのですが、少しずつ投資環境も改善されて注目され始めた頃でした。1年間の滞在でベトナムが気に入り、貿易の仕事や日系のライター製造企業の品質管理や経理を担当していました。その後、たまたま弊社の立ち上げに参画することになり、31歳で代表取締役として工場の設立にあたりました。現在ベトナム人の妻と3人の子供と共に暮らしています。


③    ベトナムの住環境や娯楽はいかがですか?

ベトナムに来た当初は貧しくて、人が住めないようなところに住んでいましたね。最近やっとまともな生活ができるようになってきました。今は子供の学校のためにもホーチミン市の中心地近くに住んでおります。ベトナムは月曜日から土曜日まで仕事ですので、休みの日曜日は子供を連れて動物園や遊具が置いてある公園に行ったりしています。

 

④    ベトナムの魅力と問題点を教えて下さい。

ベトナムの魅力は、現在進行形で伸びている国なので、勢いの中で生きていることを体感できることですね。日本は安定していて住みやすい反面、新しいことをやろうとすると出鼻をくじかれる感じがします。ベトナムはまだまだ何もない国なので、真っ白な画用紙に自分の思い描いた絵を描いているイメージです。良くも悪くも3年後が想像できない国ですね。

問題点は、言い始めたらきりがないですね()。法律は良い方向に変わっているとはいえ、準備期間がほとんどないまま急に改正され、現場が混乱したりもしています。賃金の上昇率は高いのですが、これは必然的なことと捉えています。賃金が上昇する中でもビジネスになるモデルを作ることが重要だと考えています。賃金が上がってくれることで、現在多くの労働者を確保している縫製やワイヤーハーネス企業から人材が輩出され、弊社のワーカー確保ができやすくなるメリットもあります。人件費はとても重要な項目ではありますが、それが全てではありません。

 工場1


⑤    ベトナム進出の経緯を教えて下さい。

開業までの詳しい経緯はこちらのウェブサイトを参照して下さい。【http://www.smrj.go.jp/keiei/kokurepo/case/004140.html】初めの工場は、Dong An工業団地に入っている韓国系企業の土地を間借りして始めました。工業団地も色々とサポートしてくれたため、開業自体はスムーズにできました。ただ開業後一年で土地を間借りしていた韓国系企業が倒産してしまったのは誤算でした。別の工場用地が見つかるまでの間、電気や水を隣の工場から借りてきたりと大変な思いをしました。その後、無事に同じ工業団地内に土地が見つかり数年利用した後、2007年に現在の工業団地に引っ越してきました。

 

⑥    ベトナムにおける御社の課題はなんですか?

多くの企業では原材料の現地調達が大変なようですが、弊社が使用する線材などはそれほど困っていません。中国からの調達よりは値段が高いのですが、日本で買うよりずっと安くベトナム国内で調達することができます。

現在従業員は約60名ですが、他社同様やはり離職率は高いですね。弊社のワーカーの平均人件費は、ボーナス等を入れて約US$170。昇給は年一回で5%を目安としています。同じ工業団地に入っているローカル・台湾系・中国系企業は、給与自体は低いものの、残業が多いうえに本来必須である社会保険に未加入な企業もあるため、従業員の実収入が高くなります。そのため、ワーカーはそれらの実収入が高い企業に流れてしまいます。この離職率を減らすのは困難と考えており、工員に辞められてもまわる仕組みづくりを心掛けています。例として、現在弊社の製造品質は多少のムラが出てしまっています。このムラを最小限に抑え、品質を高いレベルで維持するためにも、来年ISOを取得しようと考えています。

工場2


⑦    現在、どんな製品やサービスを必要としていますか?

ベトナムで入手できる加工用鉄鋼線材の品質はまちまちです。品質が悪すぎてメッキ加工してもデコボコが出てしまうものさえあります。そのため自社工場内に伸線加工プロセスを導入することも検討しています。日本の伸線屋で、中古機械をノウハウと共に提供して頂けるところがあれば、是非協力していきたいと考えています。

また、計測器は日本製の新品を使っています。ある程度使用すると壊れてしまうので、今後ベトナムで直接購入できるようになればありがたいですね。

 

⑧    ベトナムにおける御社の今後の方向性を教えて下さい。

来年から新しい事業として、線材の曲げ加工やメッキ加工を他社向けにも行っていこうと考えています。将来的には板金加工なども取り込み、様々な製品を製造できる体制を構築していきたいです。

また、弊社製品は小売店の新店舗開店時に必要となる製品です。そのため、新店舗需要の減っている日本では、弊社製品の需要も減ってきています。できればOEM先を増やし、この販売数量の減少をカバーしていきたいと思っています。

工場3

 

⑨    ベトナム進出を検討している企業へのアドバイスをお願い致します。

人件費の安さを狙っての海外進出であれば、ミャンマーやバングラデシュを検討した方が良いかと思います。カンボジアは今のところ人件費は安いですが、ベトナムよりも早く衰退してしまう可能性があると、私は感じています。

物流・市場性などを含めたトータルでベトナム進出の価値が認められれば、どんどん進出すべきだと思います。韓国系・台湾系はライバルになるかもしれませんが、ローカル企業のレベルはまだまだ低いのが現状です。特にメッキ、塗装、熱処理などの最終処理系企業は、まだまだ供給が追い付いておらず、これから更に需要が高まると思われます。

 坪田様2

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